大規模修繕のプロセス!見積もりの際に考えるべきポイントとは?
大規模修繕の見積もりを取る際のポイントと注意事項
こんにちは、マンション・アパート修繕専門店の谷川です。
大規模修繕は建物の寿命と価値維持に欠かせない作業ですが、適切な見積もりを得ることが成功への重要な第一歩です。
大規模修繕は最も大きな金額が掛かる工事です。管理組合としても適正な価格で発注をしなければなりません。
特に、マンション・アパートのオーナー様や管理会社様にとって、見積もりの段階での注意が極めて重要です。
大規規模修繕の見積もりを管理会社に任せっきりにしているオーナー様も多いと思いますが、それは止めておいた方が賢明です!
なぜなら管理会社は施工会社と繋がっていて、施工会社に有利な金額を提示してくるケースは多いです…
自ら複数の業者の相見積もりを取得し、比較検討することが鍵です。
今回は見積もりを取る際のポイントとそれに付随する注意事項などを詳しく解説します。
① 大規模修繕の業者選びのポイント
まずはどこで見積もりを依頼するかですが、大規模修繕の見積もりを依頼する業者には大きく分けて、
「管理会社」・「総合建設業者(ゼネコン)」・「大規模修繕の専門」の3つに分類されます。
この3つのタイプのメリット・デメリットについてみていきましょう。
管理会社
管理会社さんには普段からお世話になっているので頼みやすく、やり取りや相談がしやすかと思います。
実際、管理会社さんに任せっきりにしているオーナー様もとても多いです。しかし、管理会社は修繕専門店ではありませんので、施工管理能力が低かったり、知識が少ないことから無断な工事の提案をされるケースがあります。また施工管理会社と繋がっているので施工会社に有利な金額の提示したり、中間マージンの発生などがあります。
総合建設業
ゼネコン・総合建設業と聞くと、安心感はあるかと思います。総合建設業なので、工事全体のとりまとめを行い組織力があります。ただ実際の工事は下請け業者さんが行っている場合も多いので、どんな下請け業者さんかによって施工の質に違いが出るのが不安な点です。
大規模修繕の専門店
おすすめなのが、大規模修繕の専門店です。大規模修繕を専門に行っているので専門知識や施工経験が豊富で、専門店ならではのキメ細かい対応ができます。
また工事金額も抑えやすい点がメリットです。ただ、業者によって管理能力が心配な点もあるので業者選びは慎重に行っていきましょう。
②相見積もりを取る際の注意点・重要性
大規模修繕プロジェクトの見積もりを取る際、複数の建築業者からの提案を比較することが不可欠です。それぞれの会社から見積もりを取ることを「相見積もり」と言います。
相見積もりをすることによって、適正価格を正確に評価できるだけでなく、異なるアプローチやサービスの提供内容を理解することもできます。業者ごとの特徴や強みを比較することで、最適なパートナーを見つける手助けになります。
また各社の見積もりを比較検討する際には、各施工会社の同一条件で見積書を書いてもらうと、正確な判断ができます。
その為には、工事の方法や施工範囲などの仕様をあらかじめ決めておき、その上で各社に見積もりを依頼する必要があります。また、その際に共通仕様に見積書を作成し、施工会社にはそこに記載してもらうことが重要です。
同一条件で見積もりを取るには施工方法を決めたり見積書を作成したりといった作業を行うのは難しい点もあります。
そこで必要になってくるのが「設計コンサルト会社」です。
設計コンサルト会社は、施工会社と管理組合側の間に入ってもらうことで、検討しやすい共通仕様の見積書ができ、より透明性の高い施工会社選びが可能です。
このように設計コンサルトを間に入れるやり方のことを、「設計監理方式」と呼んでいます。
もちろん、設計コンサルト会社を間に入れず、まずは管理会社が勧める施工会社に見積もりをもらい、そのい見積もり書をベースに他社から見積もりをもらうことも可能です。
このように管理会社と施工会社の2社で工事を実施することを、「責任施工方式」と言います。
注意事項:近年、設計監理方式が主流になってはいますが、 設計コンサルト会社を間に入れることは、当然ながらそれなりの費用が発生します。設計コンサルト会社を入れても、大規模修繕工事トラブルが0になったわけではありません。いまだに一部の悪徳コンサル会社によるトラブルはありますので、業者選びは、充分気を付けましょう。
提示された見積もりの中で、価格だけでなく提供されるサービスや保証の内容も確認してください。安価な見積もりが、必要なサービスを十分に提供できない場合もありますので、全体像をしっかりと把握することが大切です。
③大規模修繕の見積もりの取り方・流れ
大規模修繕の見積もりの取り方は、一般的に下記のような流れになります。
1.工事の仕様を決める
2.見積もりを依頼する業者を選ぶ
3.業者に見積もりを依頼する
4.出来上がった見積書の内容を確認する
1.工事の仕様を決める
最初に工事の仕様書を作成します。仕様書は、工事の工程や使用する材料、または必要な数量やグレードなどを記載した書類のことをいいます。
仕様書の作成は専門的な知識が必要なため、管理会社やコンサルト会社に依頼することが多いです。
仕様書の作成段階では、主に以下の項目を確認していきます。
・修繕内容と工法
・修繕費用の概算
・見積要領書の作成(見積もりの提出期限や費用の支払い条件、必要書類など)
上記のポイントを確認し、仕様書を作成することで見積もりをスムーズに依頼できます。
その後、選定した複数の施工会社に見積もりを依頼し、出来上がった内容を確認し、比較・検討をしていきます。
見積もり書には、修繕の対象箇所や作業内容、使用される材料、工程スケジュールなど、詳細で明確な情報が含まれていることを確認してください。これにより、後々の誤解やトラブルを避けることができます。具体的な作業ステップや材料の品質に関する情報が欠けている場合、業者とのコミュニケーションを通じて詳細を明らかにすることが重要です。
注意事項: もし見積もりに含まれていない箇所や作業がある場合、業者にその理由を尋ね、明確な回答を得てください。不明瞭な点があると、後に追加料金が発生する可能性があるため、細心の注意が必要です。
④隠れた費用や追加料金に注意
見積もりには、予期せぬ追加費用や隠れた費用が含まれていることがあります。工事中の予期せぬ事象や材料の変更などが発生した場合、追加料金が発生する可能性があります。契約を進める前に、業者との間でこれらのシナリオに関する話し合いを行い、追加料金に関する取り決めを明確にしましょう。
注意事項: 契約書や見積もりに、追加料金の発生条件や詳細な説明が含まれていることを確認してください。細かな文言や条項を見逃さないように心がけましょう。
⑤業者の実績と信頼性の確認
見積もりを提供する業者の実績や信頼性を詳しく調査することは、プロジェクトの成功に向けた重要なステップです。業者の過去の修繕実績やお客様の声を確認し、専門知識と経験を有する業者を選びましょう。
注意事項: 過去の事例や顧客の満足度を知ることで、信頼性の高い業者を見つける手助けになります。
⑥アフターサービスと保証の重要性
修繕プロジェクトが完了した後も、安心して建物を使用するためには、業者のアフターサービスと保証についての詳細な情報を得ることが重要です。修繕後に問題が発生した場合、業者が迅速かつ適切に対応してくれるかどうかが、重要なポイントとなります。
注意事項: 保証内容や保証期間、アフターサービスの提供方法に関する情報を、見積もり提供業者に確認してください。修繕後に問題が発生した場合、業者の対応スピードや品質が、建物の維持と運用に大きな影響を及ぼす可能性があります。
大規模修繕の見積もり取得は、プロジェクトの成功に向けた重要なステップです。
適正な価格と信頼性のある業者を選ぶために、上記のポイントと注意事項を念頭に置いて進めていきましょう。プロジェクトの計画段階から注意深く進めることで、長期的な価値の維持を実現することができます。
大規模修繕の見積もり取得における鍵となるポイント
大切な不動産の価値と寿命を維持するためには、大規模修繕プロジェクトが欠かせません。その際、適切な見積もりを取得することが成功の基盤となります。マンション・アパートのオーナー様や管理会社様にとって、見積もり取得時の注意が重要であることを今一度振り返りましょう。
複数の業者から見積もりを比較し、価格だけでなく提供されるサービスや保証の内容も注意深く検討すること。見積もり書には詳細で明確な情報が含まれているかどうか確認し、後々の誤解やトラブルを回避すること。追加費用や隠れた費用についても業者との確認を怠らず、不明瞭なポイントをクリアにすることが大切です。
信頼性のあるパートナーを見つけ、修繕プロジェクトが完了した後も、アフターサービスと保証に注目し、将来的な問題に備えることも重要です。
大規模修繕の見積もり取得は、プロジェクトの成否を左右する重要なステップです。十分な準備と注意深い選択を通じて、不動産の価値と資産を守り、長期にわたる満足と成功を築いていくことができます。
弊社では、お客様の大規模修繕プロジェクトの見積もりも承っております。どうぞお気軽にお問合せください。
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