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【2025年度版】マンションのリフォームで活用できる補助金・助成金と減税措置

マンションのリフォームは、住まいの快適性や資産価値を高める重要な取り組みです。しかし、工事費用は決して安くありません。そこで活用したいのが、補助金や助成金、減税制度です。 2025年度は、省エネ・耐震・バリアフリー改修に対する支援が充実しています。本記事では、マンションリフォームで活用できる最新の補助制度と減税措置の内容について詳しく解説します。費用負担を抑えるためにぜひ参考にしてください。 マンションのリフォームで活用できる補助金・助成金 ここではマンションのリフォームで活用できる補助金・助成金について紹介していきます。 住宅省エネ2025キャンペーン このキャンペーンは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、家庭部門での省エネを推進するための施策です。住宅の断熱性向上や高効率給湯器の導入などを支援する4つの補助事業で構成されています。 給湯省エネ2025事業 子育てグリーン住宅支援事業 先進的窓リノベ2025事業 これらは、持ち家だけでなく賃貸物件のリフォームも対象となります。補助金の申請はリフォーム業者が行い、予算が上限に達すると受付が終了するため、早めの申請がおすすめです。​ 給湯省エネ2025事業 高効率給湯器の設置を支援する事業で、新築・既存住宅を問わず対象になります。導入費用の一部と撤去工事費が補助されます。 対象機器と補助額 家庭用燃料電池(エネファーム) ヒートポンプ給湯機(エコキュート) 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機) 補助額は設置で最大20万円、撤去工事も実施する場合は最大10万円が追加されます。 子育てグリーン住宅支援事業 子育て世帯を対象に、エコ住宅へのリフォームを支援します。 対象工事と補助内容 開口部の断熱改修 窓やドアの断熱性能を高め、省エネ効果を向上 外壁・屋根・床の断熱改修 室内の温度を保ちやすくし、快適性を向上 エコ住宅設備の設置 省エネ性能の高いエアコンや給湯器の導入 子育て対応改修 キッズスペース設置や安全対策 防災性向上改修 耐震性や防災設備の強化 バリアフリー改修 高齢者・障害者向けの住まい改善 リフォーム瑕疵保険加入 工事の欠陥を補償する保険加入費 補助額は、リフォームで最大60万円、新築で最大160万円です。 先進的窓リノベ2025事業 断熱性能の高い窓への改修を支援する事業です。窓やドアの改修工事に対して定額で補助が受けられます。 対象工事と補助内容 ガラス交換 内窓設置 外窓交換(カバー工法・はつり工法) ドア交換(カバー工法・はつり工法) 補助額は最大200万円です。   長期優良住宅化リフォーム推進事業 長期優良住宅化リフォーム推進事業は、既存住宅の長寿命化や省エネ化を目的とした性能向上リフォームを支援する国の制度です。特に、子育て世帯向けの改修なども対象となります。 補助対象は、既存の戸建て住宅やマンションで、省エネ性能を備えた住宅への改修が条件です。例えば、外壁を通気構造にする劣化対策や、鉄骨造・鉄筋コンクリート造の場合は劣化対策等級2(既存住宅)を満たすなど、一定の基準を満たす必要があります。 補助率 1/3 上限額 1戸あたり100万円 長期優良住宅(増改築)の認定取得時は1戸あたり200万円   次世代省エネ建材の実証支援事業 この事業は、経済産業省が実施する補助金制度で、既存住宅の省エネ改修を促進することが目的です。工期を短縮できる高性能断熱材や、快適性を高める蓄熱・調湿建材など、次世代省エネ建材の効果を実証するための支援が行われます。 対象者 中古マンション(集合住宅)のオーナー マイホームに居住している個人 補助額 中古マンションの場合は1戸あたり最大125万円 要件 中古マンションは内張り断熱の省エネリフォームを行うこと   介護保険 介護保険や自治体の支援制度を活用することで、介護やバリアフリー対応のリフォームにも補助金が受けられます。 国の介護保険には「居宅介護住宅改修費(介護予防住宅改修費)」という制度があり、要介護認定を受けた方が対象です。改修費用は1人につき最大18万円が補助されます。(支給限度額20万円のうち1~2割は自己負担) 補助対象となる改修工事は以下のとおりです。 廊下や階段、浴室、トイレ、玄関への手すり設置 段差の解消(敷居の平滑化、スロープ設置、浴室床のかさ上げなど) 滑り防止や移動を円滑にする床材変更 扉の交換(引き戸・折れ戸への変更、ドアノブ交換など) 洋式便座への交換 上記改修に伴う下地補強や給排水設備工事 介護リフォームの補助を受けるには、まず自治体の窓口で要件を確認しましょう。   マンションリフォームで活用できる減税措置 ここではマンションリフォームで活用できる減税措置について紹介していきます。 長期優良住宅化リフォーム 具体的には、以下のような工事が該当します。 屋根や天井の改修 小屋裏(屋根と天井の間)に換気設備を設置したり、点検口を取り付ける工事。これにより通気性と点検のしやすさが向上。 外壁の通気構造化 壁内の湿気を逃がすために通気構造を取り入れる工事。 浴室や脱衣室の防水強化 水漏れ防止のために防水性を高める改修。 防腐・防蟻処理 シロアリ対策や腐食防止処理を施す工事。 床下の防湿対策と点検口設置 湿気対策と維持管理を容易にするための改修。 雨どいの設置・補修 屋根や外壁への雨どい設置で排水機能を強化。 給排水管の維持管理・更新工事 給水管や排水管を長持ちさせるための改修や、交換がしやすい設計への変更。 これらの工事により、住宅の耐久性や快適性が向上し、長期的な資産価値の維持にもつながります。   住宅ローン控除(住宅ローン減税) 住宅ローンを利用してリフォームを行う場合は、住宅ローン控除が適用されます。年末時点のローン残高の0.7%が最大10年間、所得税から控除されます。 中古マンションの場合、借入上限は2,000万円。 認定長期優良住宅や認定低炭素住宅の場合は、上限が3,000万円に引き上げられる。 また、既存の住宅ローンが残っている場合でも借り換えが可能です。この場合、リフォーム 費用がローンに含まれるため、リフォーム分も減税対象となります。   固定資産税の減税 長期優良住宅化リフォームを行うと、固定資産税の減税も受けられます。耐震・バリアフリー・省エネ改修などが対象で、所得税控除と併用可能です。 固定資産税は「固定資産税評価額 × 1.4%」で算出されますが、要件を満たしたリフォームを行うと評価額の一部が1年間減額されます。減額額は工事内容や面積によって異なりますが、特にマンションのバリアフリーリフォームでは有効です。   贈与税の非課税措置 親や祖父母から住宅取得資金を贈与された場合は、贈与税の非課税措置が適用されることがあります。 耐震・省エネ・バリアフリー改修を行う場合は1,000万円まで非課税。 その他の住宅改修では500万円までが非課税。 さらに、年間110万円までの贈与は基礎控除により非課税となります。例えば、親から1,000万円の贈与を受けてマンションリフォームを行った場合、贈与税はかかりません。   まとめ マンションのリフォームでは、国や自治体による補助金や助成金に加え、住宅ローン控除や固定資産税の減税などの税制優遇が利用できます。特に長期優良住宅化リフォームや省エネ改修は支援対象になりやすく、負担を軽減できます。 また、親からの資金援助に対する贈与税の非課税措置も有効です。これらの制度を賢く活用することで、費用を抑えつつ資産価値を高めるリフォームが実現できます。 2025年3月31日 更新

神奈川でのマンション防水工事と耐用年数について

神奈川県でのマンションの防水工事の耐用年数について詳しく説明します。神奈川県は高層マンションが東京に次いで多い都道府県ですが、大規模改修についてお役に立てるよう、いくつかのポイントを整理してご説明します。    防水工事の詳細について 防水工事の耐用年数は、使用する材料や施工方法、建物の構造、環境条件などによって大きく異なります。 材料 シート防水、塗膜防水、ウレタン防水、FRP防水、アスファルト防水 等があります。 施工方法 適切な施工方法で施工されていないと、耐用年数は短くなってしまいます。 建物の構造 築年数や建物の構造によって、劣化のスピードが変わります。 環境条件 海に近いなど、塩害の影響を受けやすい場所では、劣化が早くなる傾向があり神奈川県は、海に面しており、湿度が高いため、防水工事の劣化が進む可能性があります。  塩害や紫外線など、厳しい環境条件にさらされるため、不動産は定期的なメンテナンスが重要です。   マンションの防水工事の材料別耐用年数の目安 ・シート防水:  10~15年 ・塗膜防水:  5~10年 ・ウレタン防水:  10~15年 ・FRP防水:  15~20年  ・アスファルト防水: 10~15年    防水工事の劣化は、目視で確認できる ひび割れ、浮き、剥がれ、水漏れなどが見られる場合は、早急に専門業者に相談しましょう。定期的な点検とメンテナンスを行うことで、防水工事の寿命を延ばすことができます。    神奈川県で信頼できる防水工事の業者の探し方 神奈川県で信頼できる防水工事の業者を探すには、以下の方法があります。 インターネット検索 「神奈川県 防水工事 業者」などのキーワードで検索してみましょう。 不動産会社やマンション管理組合への問い合わせ マンション管理組合が、提携している業者を紹介してくれる場合があります。 地域の建設会社への問い合わせ 地域密着型の建設会社は、地元の事情に精通しており、信頼できる業者が見つかる可能性があります。   防水工事の業者を選ぶ際のポイント ・実績 過去の施工実績を確認。 ・資格 防水工事士などの資格を持っているかを確認。 ・保証 施工内容や保証期間を確認。 ・価格 複数の業者から見積もりを取り、価格を比較検討。 ・対応 電話やメールでの対応が丁寧かどうかを確認。 神奈川県でのマンションの防水工事の耐用年数は、使用する材料や施工方法、建物の構造、環境条件などによって異なります。 定期的な点検とメンテナンスを行うことで、防水工事の寿命を延ばすことができます。 信頼できる業者を選び、適切な時期に適切な工事を依頼することが大切です。    防水シートの種類と価格の目安 それぞれの防水シートの価格帯は、使用するメーカー、施工面積、地域、施工業者によって大きく異なるため、あくまで目安として考えてください。 シート防水 主に塩化ビニール系やゴム系シートを使用します。価格帯は ㎡あたり3,000円~5,000円、耐久年数は 10~15年で、特徴として 比較的安価で施工が容易な点を挙げることができます。主な用途:は屋上、ベランダ、バルコニーなどの防水に広く使用されます。また様々な工事の養生にも使用することもあります。 塗膜防水 液体状の塗料を塗布して防水層を形成します。価格帯は ㎡あたり2,000円~4,000円程度で、耐久年数:  5~10年とあまり長くなく、特徴としてシート防水に比べて耐久性は劣りますが、複雑な形状にも対応しやすいというメリットを兼ねています。主な用途として屋上、ベランダ、バルコニー、地下室などの防水に用いられます。 ウレタン防水 ウレタン樹脂を主成分とした塗料を塗布して防水層を形成します。は価格帯:  ㎡あたり4,000円~6,000円と、中でも高額で、耐久年数:  10~15年と長持ちします。伸縮性があり、ひび割れに強い等耐久性もあり、マンションやアパートに最適です。用途:は同じく、屋上、ベランダ、バルコニー、地下室などの防水に用いられます。 FRP防水 ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を用いた防水層を形成します。価格帯は特殊素材なので、㎡あたり6,000円~8,000円と、中でも最も高額です。しかし耐久年数も、その他の素材と比較すると 15~20年と最も長く、耐久性、耐候性に優れ、長寿命、屋上、ベランダだけでなく、プール、水タンクなどの防水に用いられます。 アスファルト防水 アスファルトを主成分としたシートや塗料を用いた防水層を形成します。価格帯は㎡あたり3,000円~5,000円と、そこまで高くない割に、耐久年数は10~15年と比較的長持ちします。比較的安価で、耐久性もある利便性が高いのが特徴です。地下室、トンネルなどの防水に用いられます。   価格に影響を与える要素 施工面積 施工面積が大きくなるほど、単価は安くなる傾向があります。本当に施工が必要な場所を定めることで、施工料金も前後します。 施工場所 高層階や複雑な形状の場所など、施工が困難な場所では、価格が高くなる傾向があります。的確にどこに必要なのかをまとめておきましょう。 使用する材料 高性能な材料を使用する場合、価格が高くなる傾向があり、一度事前に業者に材料についても値段について聞いておきましょう。 施工業者 業者によって技術力や施工品質が異なるため、価格に差が出ますにで、出来るだけ多くの業者から見積もりをとり料金を比較しましょう。   見積もりを取る際の注意点 複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。見積もりの内容をしっかり確認し、不明な点は質問し、安価な見積もりだけに惑わされず、施工品質やアフターサービスなども考慮しましょう。   まとめ 上記はあくまでも目安であり、実際に必要な費用は、上記の要素を考慮して、個別に算出する必要があります。  防水工事は、建物の寿命を左右する重要な工事です。信頼できる業者に依頼し、適切な防水工事を施すことが重要です。 2024年12月26日 更新

神奈川での大規模修繕の補助金について

神奈川県での大規模修繕補助金について説明します。出来るだけこの記事がお役に立てるよう、いくつかのポイントに整理してご説明します。    神奈川県では、マンションの大規模修繕に対して、いくつかの制度を活用することで、工事費用を軽減できます。主な制度とその概要は以下のとおりです。  a.神奈川県住宅リフォーム支援事業 内容は住宅のリフォーム費用の一部を補助する制度です。対象となる不動産は 耐震改修、省エネ改修、バリアフリー改修などを行う住宅をメインとしています。 補助金額は改修費用に対して一定割合を補助(上限あり)です。ケースバイケースでの金額が支援されます。申請方法は神奈川県住宅リフォーム支援事業のホームページから申請書類をダウンロードして提出。 以下にリフォームのお役立ち情報も含めて神奈川県での施工に有意義な情報提供をしています。  詳細: 神奈川県住宅リフォーム支援事業ホームページ https://www.pref.kanagawa.jp/docs/zm4/ie-reform.html   b.横浜市住宅改修助成金 神奈川県の横浜市に限り補助しています。内容は横浜市内の住宅の改修費用の一部を補助する制度で、対象となる不動産は耐震改修、省エネ改修、バリアフリー改修などを行う住宅なので、大規模改修をしたいマンションやアパートなども対象となります。 補助金額は改修費用に対して一定割合を補助となるので先ずは、申し込みをするために横浜市住宅改修助成金のホームページから申請書類をダウンロードして提出となりますが、横浜市では、介護保険の住宅改修費なども給付しています。工事にかかった費用の9割を払い戻ししている制度などもあります。 代表的な制度 先進的窓リノベ2024事業 窓のリフォームを促進することで、省エネ、断熱性向上、CO2削減、快適な住環境実現などを目的とした断熱窓への改修促進等の工事です。高性能な窓、省エネ性能の高い窓、断熱性能の高い窓などへ変更する工事が該当します。 「給湯省エネ事業」 省エネ性能の高い給湯器への買い替えに対して、補助金が支給される制度で、対象となる給湯器は、エコキュート、ガス給湯器、電気温水器など、省エネ性能の高い機種に限定されます。また、給湯器の修理やメンテナンス費用の一部を補助する制度でもあります。   詳細:  横浜市住宅改修助成金ホームページ https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/fukushi-kaigo/koreisha-kaigo/kaigo-hoken/kaishuhi/juukai.html   c.川崎市住宅改修助成金 内容は川崎市内の住宅の改修費用の一部を補助する制度です。 対象は耐震改修、省エネ改修、バリアフリー改修などを行う住宅で、補助金額は改修費用に対して一定割合を補助(上限あり)ます。申請方法は川崎市住宅改修助成金のホームページから申請書類をダウンロードして提出できます。 代表的な制度 木造住宅耐震改修助成制度 木造住宅で耐震性が低い不動産の工事費用の一部を助成する制度です。 耐震シェルター等設置助成制度 耐震性が低い木造の住宅等の不動産に対しての補助金で、シェルターや、防災ベッドを設置する費用の補助を行います。 川崎市では、川崎市住宅供給公社ハウジングサロン と連携して制度を紹介していて、案内の確認等も全てこちらで相談することができます。 (火~土曜日 9時~12時・13時~16時(祝日及び年末年始は休み)) 電話:044-874-0180  詳細 川崎市住宅改修助成金ホームページ https://www.city.kawasaki.jp/500/page/0000120881.html   補助金制度は、市町村によって条件や金額が異なるため、事前に確認が必要です。 マンションの大規模修繕に関連する補助金制度は、直接的なものは少ないですが、上記の制度を活用することで、間接的に費用を軽減できる可能性があります。 神奈川県での工事の検討について詳しい情報や申請方法については、それぞれの市町村のホームページや窓口でご確認ください。 大規模修繕は、マンションにとって大きな決断です。  補助金制度を活用することで、少しでも費用を抑え、安全で快適な住環境を実現しましょう。   大規模修繕の期間はどのくらい? マンションの大規模修繕の期間は、工事内容や規模によって大きく異なりますが、一般的には数ヶ月から1年以上かかることが多いです。  具体的な期間の目安は以下の通りです。 ・外壁塗装のみ ・・・ 約3ヶ月~6ヶ月 ・外壁タイルの補修・貼り替え ・・・ 約6ヶ月~1年 ・防水工事 ・・・ 約3ヶ月~6ヶ月 ・エレベーターの改修 ・・・ 約3ヶ月~6ヶ月 ・配管の更新 ・・・ 約3ヶ月~6ヶ月 ・電気設備の改修 ・・・ 約3ヶ月~6ヶ月 ・防災設備の改修 ・・・ 約3ヶ月~6ヶ月   期間に影響を与える主な要素 ・工事内容の規模 ・・・ 工事内容が複雑で作業工程が多いほど期間は長くなります。 ・建物の規模 ・・・ 建物が高層階や大規模なマンションの場合、足場の設置や作業員の配置などに時間がかかるため、期間は長くなります。 ・天候の影響 ・・・ 雨天や強風などの天候の影響を受けやすく、工期が遅れる可能性があります。 ・周辺環境 ・・・ 工事中の騒音や振動などが問題となる場合は、近隣住民との調整に時間がかかることがあります。   大規模修繕の注意点 大規模修繕の期間中は、生活に支障が出たり、足場が設置されるため、窓からの眺望が遮られることがあります。また、騒音や振動が発生するため、日常生活に影響が出ることがあり、エレベーターが停止したり、使用制限がかけられたりする可能性があります。事前に計画的に施工を企画することでスムーズに大規模な工事も完了することができます。 事前に住民に工事内容や期間、生活への影響などを説明し、理解と協力を得る必要があります。大規模修繕は、建物の寿命を延ばし、安全で快適な住環境を維持するために不可欠です。  業者と協力して、円滑に進められるよう、計画的に準備を進めることが重要です。    大規模改修工事費用を補助金で安くするためには 大規模改修工事の費用を補助金で安くしたい。ただ、補助金は「誰でももらえる」わけではなく、いくつかの条件を満たす必要があります。  国や地方自治体の補助金を見てみよう 国土交通省、経済産業省、環境省などのウェブサイトで、住宅リフォームに関する補助金制度を検索しましょう。地方自治体独自の補助金制度もあるため、お住まいの地域のウェブサイトも確認して見ることをおすすめします。 条件を満たす改修内容にする 補助金は、省エネ性能向上、耐震性能強化、バリアフリー化など、社会的に意義のある改修内容に対して支給されることが多く、断熱材の追加や高性能な窓への交換、耐震補強などに該当する補助金への申請を行います。 申請手続きを行う 補助金の申請には、工事計画書、見積書、領収書などの書類が必要になります。 提出された書類に基づき、審査が行われ、審査に通過すれば、補助金が支給されます。   まとめ 神奈川での大規模修繕はリフォーム会社や建築士など、専門業者に相談することで、補助金に関する情報を収集したり、補助金の申請手続きを代行してもらったりできます。様々な制度を利用できるので地方自治体のホームページ等から確認し、申請しましょう。   2024年12月16日 更新

神奈川でアパートの外壁塗装を検討している方、ベストな時期とは

神奈川県のアパートの外壁塗装の時期について詳しく説明します。これから外壁塗装を検討している方は是非、参考にしてみてください。 最適な時期は、実はアパートの構造や立地条件、そして使用する塗料によっても変わってきます。 一般的には外壁塗装のベストシーズンは「春(4~5月)と秋(9~10月)」と言われています。 その理由は?   ・春と秋は、気温が適度で湿度も低いため、塗料が乾燥しやすく、塗膜の仕上がりも良好です。   ・夏は高温多湿で、塗料の乾燥が遅くなったり、ひび割れが起こりやすくなる可能性があります。   ・冬は低温で、塗料が硬化しにくく、塗膜の強度が弱くなる可能性があります。  そのため、一般的には春(4~5月)と秋(9~10月)がベストシーズンなのです。   ★雨の影響を受けにくい 春と秋は、雨の量も少なく、晴れの日が多いので、工事がスムーズに進められます。雨水は外壁のひび割れや隙間から侵入し、雨水に含まれる塩分が外壁に付着するため仕上り、完成度にも影響するので、梅雨時期や台風の時期は注意が必要です。     ★具体的な時期の判断ポイント まず、梅雨時期は湿度が高く、塗料が乾きにくいため、仕上がりが悪くなり、工事が難航する可能性が高く、冬季も雪の影響も考えられるのであまりおすすめできません。塗装工事は、天候に大きく左右されるので、天気予報を見ながら業者とタイミングを図るのがベストです。   ★使用する塗料の種類 乾燥時間が短い塗料であれば、梅雨時期でも施工できる場合があり、耐候性に優れた塗料を使用する場合、冬でも施工できる場合があります。あまりこだわりがなければ、工事がスムーズに捗る塗料を選んでみてはいかがでしょうか? 以下に乾燥時間が短い塗料をピックアップします。  ・アクリルウレタン塗料:耐候性、耐久性に優れ、住宅の外壁塗装によく使われます。  ・シリコン塗料:耐候性、耐久性、汚れにくさに優れ、住宅の外壁塗装によく使われます。  ・フッ素塗料:耐候性、耐久性、汚れにくさに非常に優れ、高価ですが長持ちする塗料です。   ★アパートの構造 高層階のアパートは、風雨の影響を受けやすいため、より安定した気候の時期を選ぶ必要があります。外壁の塗装は強風や降雨の影響を受けやすく、風が強い日以外に施工を行いう等、安全対策も重要です。また、風雨に強い塗料や、高所作業に適した技術が必要になります。    ★立地条件  神奈川県内で海に近いアパートは、塩害の影響を受けやすいため、特に注意が必要です。 外壁塗装は塗料の種類も幾つかに別れています。そのため、立地により使用する塗料を選択するのがベストです。また劣化しにくい塗料などもあり、海に近い不動産の場合には、非常に有意義です。   ★その他注意点 ・事前に工務店と相談 アパート全体で外壁塗装を行う場合は、事前に施工する工務店と相談し、時期を決めましょう。 その前に複数の業者に見積もりを取ることも重要です。 時期や価格、施工内容などを比較検討し、信頼できる業者を選びましょう。実績のある工務店は、立地や、時期に合わせた施工を行います。評判や、口コミなどを参考にして業者選びを心掛けましょう。   また、何時の工事ならリーズナブルな価格で施工できるのかも聞いてみましょう。   ・梅雨時期の工事は出来るだけ避けて、工事前に天気予報をチェックし、安定した天候が続く日を選びましょう。 天気予報を見て応相談 塗装業者は、天候に配慮して、最適な時期に施工を行うように計画してくれますが、工事前に、業者とよく相談して、最適な時期を決めてください。  一般的な目安 小規模のアパート(2階建て、5戸程度)の場合、1週間から2週間程度 中規模のアパート(3階建て、10戸程度)の場合、2週間から3週間程度 大規模アパート(4階建て以上、20戸以上)の場合、3週間から4週間程度 外壁塗装の工程: 下地処理、塗装、養生など、それぞれの工程にどれくらいの期間がかかるのか、業者に確認しましょう。   ・それぞれの塗料の特徴やメリット・デメリットを理解し、自分に合った塗料を選びましょう。 塗装の種類 1回塗り、2回塗り、3回塗りなど、塗る回数によって期間が変わります。 高耐久な塗料を使用する場合、工程が複雑になるため、期間が長くなる傾向がありますが、下地処理がしっかり行われていないと、塗膜の剥がれや劣化につながるため、丁寧な作業が重要です。   まとめ   神奈川県のアパートの外壁塗装の最適な時期は、使用する塗料の種類、アパートの構造、立地条件などを考慮して判断する必要があります。 複数の業者に見積もりを取ったり、業者と相談したりしながら、適切な時期を決めてください。   高層マンションなどでの作業の場合には、風が強くない、天気の良い日を選ぶなどして、時期を図りながら施工に入りましょう。アパートの外壁塗装にかかる期間は、様々な要素によって大きく変わるため、業者に見積もりを依頼する際に、具体的な期間について確認することが重要です。余裕を持ってスケジュールを組み、安心して工事を進められるようにしましょう。  2024年12月6日 更新

神奈川で大規模修繕のため業者を探す際に見積りの取り方から説明します

神奈川県での大規模修繕の見積もりについて、お役に立てるよう、いくつかのポイントを整理してご説明します。  マンションの大規模修繕は、建物の寿命を延ばし、安全で快適な住環境を維持するために不可欠ですね。これから施工を依頼する前に見積もりの取り方なども説明するので、是非ご覧ください。   1.大規模修繕の見積もりは、マンションの規模や築年数、必要な工事内容によって大きく変わります。 マンションの規模 規模が大きいほど、工事費用も高くなります。工事の内容にもよりますが、見積金額も工務店により異なります。 以下は規模についての表になります。 1. 規模による区分      小規模マンション    10階建て以下、100戸以下   例  中規模の集合住宅、低層マンション  中規模マンション   10階建て以上、200戸以下   例  中規模のタワーマンション  大規模マンション     200戸以上   例 大型タワーマンション  築年数  築年数が古いほど、劣化が進んでおり、必要な修繕範囲が大きくなるため、費用も高くなります。築年数10年程度のダメージがない不動産は費用は比較的安価ですが、築30年程度を超えると、耐震補強工事、免震構造の導入、外壁のタイル貼り替えなどが検討される場合もあり、見積金額は高額になるケースも少くありません。また、費用を安く抑えるためには、一度、不動産のどこを修繕したら良いのかを専門家に診断してもらう必要があります。 必要な工事内容 外壁塗装、防水工事、配管工事など、必要な工事内容によって費用は大きく異なります。そのために必要な材料費なども合わせて見積金額を割り出します。雨水や紫外線による劣化を防ぎ、美観を維持します。ひび割れ補修やシーリング工事、タイルの剥がれやひび割れを補修と数えればきりがないですが、全ては不動産の状態を十分に確認して施工するかを決めましょう。そのため施工前に見積金額と、資金等の相談を十分にしておきましょう。   2.見積もりを取る前に、以下の情報を準備しておくとスムーズです。 ○マンション名と住所 ○築年数 ○専有面積  ○修繕箇所 (例  外壁、屋根、共用部、配管など)  ○希望する工事内容  (例  外壁塗装、防水工事、給排水管交換など)   3.見積もりは複数の業者から取ることをおすすめします。 神奈川県内の複数の業者から見積もりを取ることで、価格の比較や、それぞれの業者の強みや弱点を把握することができます。良心的な金額を掲示してくれる業者、また十分な実績があり、しっかり工事をしてくれるかも判断していきましょう。口コミや評価などを参考に信頼できる工務店かどうかも必ず確認しておきましょう。 見積もりを取ることで、価格交渉もスムーズに行うことができます。工事内容も確認し、本当に施工が必要なのか確認しましょう。材料費等についても詳しく説明してもらうことも重要です。   4.見積もりの内容をしっかり確認しましょう。 工事内容、使用材料、保証期間、支払い方法などが明記されていることを確認しましょう。特にアフターケアや保証なども重要で、施工後にトラブルが発生した場合に責任を持ってくれる業者に依頼するのが妥当です。金額など不明な点は、遠慮なく業者に質問しましょう。その場でのキャンセルや値段交渉なども柔軟にできるならば見積金額も安くしてくれる工務店などもあります。   5.大規模修繕は、特にマンション全体の資産価値を維持するために重要な工事 マンションやアパートなどの不動産を所有しているオーナーさんは定期的なメンテナンスだけでなく、不動産の状態により大規模改修を必要とすることもあります。特に台風や、災害などによるダメージ等のある不動産は大規模改修が余儀なくされることもあります。適切な時期に適切な修繕を行うことで、マンションの価値を保ち、施工後は安全で快適な生活を送ることができ、不動産の価値にも影響しますね。   6.神奈川県で信頼できる大規模修繕業者を探すには、以下の方法があります。 インターネット検索 「神奈川県 大規模修繕 業者」などのキーワードで検索してみましょう。口コミや評判等を確認することも重要です。オンラインで見積もりできる工務店も多いので、神奈川県で探している方は是非ネットを活用してみてください。 マンション管理組合への問い合わせ マンション管理組合が、提携している業者を紹介してくれる場合があります。またはお付き合いのある不動産会社などに相談してみれば良い工務店を紹介してくれるかもしれません。 地域の建設会社への問い合わせ 地域密着型の建設会社は、地元の事情に精通しており、信頼できる業者が見つかる可能性があります。実際に施工してもらった方から紹介してもらうと、安心して依頼することもできますが、先ずは見積書を依頼することをお忘れなく。   7.見積もり依頼の際に、以下のポイントを伝えましょう。 希望する工事内容 具体的にどのような工事を希望しているのかを伝えましょう。予算内で施工を完了したい場合には必要な工事だけ依頼するなどしましょう。 予算を事前に伝えておく 可能な予算を伝えると、それに応じた提案をしてくれる業者が見つかります。または、相応な工事のみの見積を依頼することができ、予算内で目的を達成することができます。高額な工事代金の見積にならないようにするためにも、出来るだけ予算は見積の際に伝えておくことをおすすめします。 希望する工期 工事を希望する時期を伝えましょう。特に年末や夏前などは工務店も忙しい時期に入り、見積金額にも影響する可能性があります。施工を依頼する業者の都合も考えて依頼するとスムーズです。   8.見積もりを比較検討し、納得のいく業者を選びましょう。 見積もりは少くても3社以上に依頼することをおすすめします。神奈川県のお住まいの住所近辺で探せれば、交通費なども無駄にかからず、リーズナブルに依頼できます。不動産の周辺で業者を探すことを心がけてみましょう。また、価格だけでなく、業者の実績、対応の良さ、信頼性なども総合的に判断しましょう。    まとめ 大規模修繕は、マンション等の不動産にとって大きな決断です。大規模修繕はそれなりの大掛かりな工事になることを想定して、しっかり準備をして、納得のいく業者を選び、安心して工事を進めましょう。  ネットでも業者を探せます。神奈川県内でオンラインでの見積もりに対応している業者もありますが、大規模修繕は調査を依頼する必要があります。できるだけ詳しく不動産の状態を伝え、大規模修繕への予算も事前に伝えておくことをおすすめします。     2024年11月19日 更新

建物の防水工事にはどのような種類がある? 特徴や耐用年数目安をご紹介

  マンションやアパート、工場などの建物で防水工事をおこなう際には、施工する箇所や目的などによって、いくつかの選択肢のなかから適切な工法を選ぶこととなります。本記事では代表的な防水工事の種類を、それぞれの特徴とともにご紹介します。  降水量が多く、また台風の進路となってしまうことも多い日本においては、建物に定期的な防水工事をおこなっておくことが大切です。適切な工法で防水工事をしておけば外部や内部の劣化を最低限に抑えられ、建物の寿命をのばすことができます。 本記事では、一般的な防水工事の種類について、概要や特徴などを解説しています。   そもそも防水工事とはどのような修繕?   アパートやマンション、ビルや工場施設など様々な建物において、必要に応じた防水工事がおこなわれます。 この「防水工事」は雨水が建物の内部に侵入してしまうことを防ぐための工事となり、主に建物の屋上部分でおこなわれますが、ベランダやバルコニーが雨風にさらされやすい状況の場合には、そういった箇所に対してもおこなわれます。 雨水の侵入防止と聞いて、各箇所の床部分にだけ防水を施すというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば外壁にヒビ割れなどの劣化部分がある場合、雨風がそこからも侵入してしまいます。したがって、防水工事をおこなう場合は外壁も含めた全体に渡って工事をおこなうことが一般的です。 実際に工事を計画する際には、建物の各部の状況、補強の必要性や予算などによって、後述するような塗装防水、シート防水やアスファルト防水など様々な工法が選択されます。   マンションやビルなど大きな建物で防水工事が必要になる理由   一般的に、ビルやマンションの屋上部分で戸建て住宅ほどの勾配がつけられているケースはそう多くはありません。また、工場施設や事業用の建物であっても、屋上部分は最低限の排水をおこなうための緩やかな傾斜がつけられている程度で、人間が活用できるスペースとして維持できるようにあえてほぼ平らに近くなっている、という状況が一般的です。 そのため短時間での完全な排水は難しく、降水量の多い時期にはどうしても一定時間以上、雨水が屋上部分にとどまってしまうことになります。 雨水が屋上にとどまり続けてしまうと屋上の床部分のダメージが蓄積されるだけでなく、建物内部への雨漏りや、ひどい場合は建物の構造部(柱や梁、階下の部屋の床部など)にまで水が浸透してしまうという状況も発生します。   「木造住宅ではなく鉄筋コンクリートの建物なので大丈夫」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしコンクリートは木造と比較して堅牢さや耐久性は期待できるものの、「ヒビ割れが発生しやすい」という特徴もあります。 コンクリートはもともと水と砂やセメントなどを混ぜることによって作られており、建物として完成した後も、常に一定の水分が含まれています。この水分が外気の変化の影響を受け蒸発することより、コンクリートの「乾燥収縮」が起こり、ヒビ割れにつながります。   コンクリートのヒビ割れは屋上の床部分など見つかりやすい部分に発生することもあれば、建物の構造部など目につきにくい部分で小さく複数個所、起きてしまっていることもあります。このヒビ割れ部分からもし雨水が侵入してしまうと、コンクリートの中性化(二酸化炭素が侵入し、コンクリートの性質が強アルカリ性から中性に変わってしまうこと)が起こったり、その影響で鉄筋部分の皮膜が破壊され腐食してしまったり、といったように、建物の寿命や耐震性に直接影響する事態につながりかねないのです。   建物では雨水による影響が一度でも起こってしまうと、「少量の水の浸透→鉄骨部分の腐食→鉄骨部分のサビが大きくなることによって建物内部からの膨張→さらに周囲でコンクリートのヒビ割れが広がる→雨水の浸透経路が増えてしまう」というように、悪循環が起こってしまいます。 そのため、常に適切な防水を施しておくことが重要です。 例えば新築時に施されている防水工事の種類を確認しておき、その工法の耐用年数や建物の構造、目で見える範囲でのコンクリート部分の変化などを考え合わせながら、適切な時期に防水工事を重ねていくことが大切です。   防水工事は建物のどのような箇所でおこなう?   前述のように、マンションやアパート、ビルなどの建物に防水工事をおこなう際には、一般的に屋根や外壁、ベランダやバルコニーといった部分が多くなります。 ただし、雨風など外部からの影響だけでなく、建物内にもともとある水回りの設備に破損や故障、劣化などがあるとそこから建物の構造部分に浸水してしまう可能性もあります。そのため必要に応じて、キッチンやトイレ、シャワールームや浴室といった室内設備周辺の防水工事も定期的におこなう必要があります。   防水工事で選択される主な工法   実際にビルやマンションといった建物に防水工事をおこなう場合には、選択肢として様々な工法があります。 以下に、代表的な工法を特徴とともにご紹介します。 シリコン塗装 こちらは「塗装」であるため厳密には工事の範ちゅうには入りませんが、建物に比較的安価で防水効果をもたらす代表的な方法のひとつとなるため、ご紹介します。 シリコン塗装では、すでにヒビ割れが起きている箇所や起きる可能性がある部分などにシリコン塗料(シリコン樹脂塗料)を塗布し、雨水が内部へ侵入することを防止します。 シリコン塗料は屋上や屋根のほか外壁にも使うことができ、また汚れがつきにくく季節によって変動する様々な天候・気候への抵抗力も期待できることから、防水目的だけでなく建物の耐久性向上や、外観の劣化防止など、様々な目的で選択されます。 防水目的によるシリコン塗装では、一般的なシリコン塗料よりも防水性が優れる代わりに耐用年数がやや短めとなる、弾性シリコン塗料が選ばれることもあります。また、あくまで塗料であるため、小さなヒビ割れ程度であれば表面化せずに防ぐことができますが、すべてのヒビ割れを常に防止できるというわけではありません。 塗装の耐用年数を把握しておき、定期的に塗装を更新したり、また高耐久の塗料を選んだりといったことも検討しておくことが大切です。 ウレタン防水 比較的安価におこなえる防水施工方法として、広く普及している工法です。 ウレタン防水では、液体状のウレタン(ポリウレタン)樹脂を工事箇所に塗り重ねることで、防水層を形成します。ウレタンは柔軟性と耐衝撃性を兼ねそなえた素材であり、施工したあと一定時間で化学反応による硬化が起こり、液状からゴムのような材質へと変化します。施工部分へ高い密着力で定着するため、段差や凹凸、曲面がある箇所などでも継ぎ目なくきれいに施工できます。 また、ウレタンの特徴として防音性に優れているという面もあり、吸音効果をもたらしたい設備の壁や床などに使われることも一般的です。 塩ビシート防水 塩ビシート防水では、塩化ビニル樹脂で形成されたシート型の防水材を、防水したい床や壁部分などに接着剤(密着工法)や機械(機械固定工法)といった方法で貼り付け、防水層を形成します。 塩化ビニル樹脂はプラスチック素材の一種であり、防水性や耐久性に大変優れているため、配管のパイプなどにも多く使われています。 あらかじめ形成されているシートを施工箇所に直接密着させるかたちとなるため、耐風圧性にも優れている一方で、下地の影響を受けやすく、例えば下地が多く水分を含んでいたり、複雑な凹凸があったりする場合などには不向きなケースもあります。 FRP防水 FRP防水では、ガラス繊維などの強化材で補強されたプラスチック(繊維強化プラスチック)によって施工部分に塗膜層を作り、高い防水効果をもたらします。 塗膜の硬化速度が速く、防水効果を高めるために何層も塗り重ねるような場合でも1日単位など短期で施工を完了でき、また成型性も柔軟であるため、公園の遊具や浴槽、プールや人工池、温泉施設など様々な場所で使われています。 アスファルト防水 アスファルト防水は従来から広く使われている防水工法の一種で、合成繊維不織布で形成されたシートに液状のアスファルトを染み込ませたものを、施工箇所に貼り重ねることで防水層を形成します。 厳密には、アスファルト防水では主に3種類の工法からいずれかが選択され、工法には熱を使わずに防水層を貼り合わせできる「常温工法」、トーチバーナーでシートをあぶり、溶かしながら貼り付ける「トーチ工法」、溶融釜であらかじめ溶かしたアスファルトを用いてシートを積み重ねていく「熱工法」があります。 いずれの工法でも、アスファルト防水は特に広大なスペースへの防水施工に適しているため、学校やマンション、工場や商業施設など大きな建物の屋上や屋根で採用されることが多くなっています。   防水目的で建物の補修を検討すべき周期はどのくらい?   一度防水工事をおこなった建物において、次にどの程度の周期で新たな工事をおこなうべきかについては、どのような工法を選択したかによって変わってきます。そのため、各工法における耐用年数を把握しておくことが大切です。 ただし同じ工法であったとしても、どのような気候・環境下での建物なのか、また例えばシリコン塗装においてどのような結合(原子結合)が含まれる塗料を使ったかなど細かな条件によって実際の耐用年数は変わってくるため、正確なところは施工を依頼した事業者にあらかじめ確認しておくとよいでしょう。事業者によっては、一般的な耐用年数目安よりも長く効果をもたらすための、特殊な原材料や技術を採用している場合もあります。 なお、一般的な範囲での各工法の耐用年数はおおむね以下のような範囲となりますので、参考情報のひとつとなさってください。  ・シリコン塗装……7~15年ほど  ・ウレタン防水……8~15年ほど  ・塩ビシート防水……10~15年ほど  ・FRP防水……10~12年ほど  ・アスファルト防水……15~25年ほど ※工法技術や使用素材など、諸条件によって異なります   建物への防水工事は、予算と施工箇所、目的に応じて適した工法を選択 大切な建物を雨風から守り、外側だけでなく構造部分などまで含め全体的に劣化を防ぐためには、適切な防水工事を定期的におこなっておくことが大切です。 ひとくちに防水工事といっても、施工箇所や目的、使える予算などによって様々な選択肢があります。オーナー様のご都合や建物の状況を細かく相談しながら、適切な工法を選びたいという場合にはぜひ修繕専門店へお気軽にご相談ください。 2024年10月20日 更新
防水工事・雨漏り

大規模修繕を実施する際には、居住者の過ごし方に制限がかかる? 協力をお願いする内容や、留意点について解説

大規模修繕工事をマンションやアパートでおこなう際には、工事内容によっては居住者の過ごし方が、いつもとちょっと変わってしまうという場合もあります。代表的な留意点や、よくある質問などをまとめてご紹介します。  マンションやアパートにおいて、防水面や耐震性を補強したり、年月が経過した構造部分を見直したりといった目的で大規模修繕工事を実施する際には、その建物の住民の方々のご協力も不可欠です。 一般的に大規模修繕工事の事業者においては、住民の方への影響を最低限にできるよう尽力していますが、それでも何点かほぼ制限が発生するようなポイントがあります。本記事では一般的な留意点や、居住者から多く寄せられる質問などをご紹介します。   大規模修繕の大まかな流れ   大規模修繕中の居住者の過ごし方への影響を検討する際には、工事の大まかな流れをあらかじめ把握しておき、その期間について居住者皆様にも共有しておくことが大切です。 工事にかかる期間や必要となる工程については大規模修繕の内容により異なりますが、一般的な流れとして以下のような工程があることを把握しておくとよいでしょう。 個別の具体的な流れや所要日数についてはぜひ、あらかじめ事業者へご相談ください。  ・施工事業者との打ち合わせ(居住者様に影響なし)  ・建物状態調査および分析(基本的には居住者様に影響なし、バルコニー工事など一部の場合にご  協力依頼の可能性あり)  ・プラン策定、契約(居住者様に影響なし)  ・工事説明会(参加される居住者様に影響)  ・仮設工事(居住者様に影響)  ・下地補修工事(居住者様に影響)  ・高圧洗浄や塗装工事、防水工事(居住者様に影響)  ・工事完了、アフターフォロー(フォロー内容によって居住者様に影響)   大規模修繕工事中の注意点   大規模修繕工事をおこなう際には、あらかじめ日程や各工程における作業内容、注意事項やご協力のお願いなどについて、事業者からチラシなどの方法で告知されます。 特に、足場や危険な箇所には近づかないようにしていただくという点や、換気の問題、バルコニーでの洗濯物干しについてなどが居住者様にも直接的に影響するポイントとなりますので、管理会社様や管理組合様にもご協力をお願いし、全世帯へ周知することが必要となります。 例えば旅行で一部の期間、在宅していない居住者様がいる場合や、別途個別に宅内でのリフォーム工事を計画している居住者がいる場合などには、あらかじめ事業者へご相談ください。   工事中の過ごし方について居住者からのよくある質問   大規模修繕工事を実施する際には、工事期間中の過ごし方について建物のオーナー様や管理組合様から、居住者の方々へあらかじめ説明しておく必要があるでしょう。 実際に大規模修繕工事を計画される際には、ぜひ詳細について修繕施工事業者へお問合せください。 以下では事前検討段階でのひとつの目安として、居住者様からのよくあるご質問、および一般的な工事内容における回答例をご紹介します。  網戸を外しておく必要はある? 建物内の各居室で取り付けられている網戸やサッシについては、専有部分ではなく共用部分となります。そのため、工事範囲にベランダやバルコニーが含まれている場合には、工事の品質や作業の円滑性を確保する目的で、必要に応じて網戸やサッシの取り外しをお願いする場合があります。該当するケースとしては、バルコニー部分で床面の防水工事や壁面・天井の塗装をおこなう際、および網戸・サッシ周辺のシーリング工事をおこなう際などとなります。 網戸などを取り外す際には外部からの作業のみでは取り外せない場合が多く、室内でのビス緩めの作業が必要となるため、あらかじめ告知したうえで在宅ご協力をお願いする場合がございます。 バルコニーはどの程度片づけておけばよい? 修繕工事にあたっては安全性を最優先に、居住者様の生活上のご負担もなるべくおかけしないよう心がけておりますが、工事範囲にベランダやバルコニーが含まれている場合には作業を円滑にすすめるために多少のお片付けを依頼させていただく場合がございます。また工事工程において外壁高圧洗浄などもおこなわれるため、居住者様の私物を汚さないよう室内に入れていただくよう、お願いさせていただく場合がございます。  BSやCSのアンテナは取り外しておくべき? ベランダやバルコニー周辺を取り囲む⾜場を設置時、干渉する位置にあった場合には、BSやCSのアンテナを一度取り外すことをお願いする場合がございます。また、足場の仮設後にメッシュシートを敷設した際、アンテナに電波が届かなくなる可能性もあることをご承知おきください。必要に応じて、工事期間中の一時視聴中止といった契約手続きをしておかれることをおすすめいたします。  期間中、洗濯物は干せる? 修繕工事中は足場の設置、下地補修工事などによってベランダやバルコニー部分に埃や粉じんが舞う可能性があり、また塗料や泥水が飛散してしまうおそれがあります。そのため基本的に洗濯物を干すことはお控えいただきます。 ただし建物全体の工事期間が例えば数か月など長期に渡るような場合でも、各戸に直接該当するエリアごとの各工程は細かな日程分けをさせていただくことが一般的です。全体としての工事期間中であっても、お部屋の場所によっては洗濯物を問題なく干せる期間が生じる可能性もありますので、事前に日程をご確認ください。 シートや足場など遮断物の影響で室内は暗くなる? 工事期間中に足場が組まれる場合には、足場の影響により平時と比べて、お部屋に入り込む日光が大幅に少なくなってしまう可能性があります。 また工具の落下や塗料の飛散などの危険から居住者様を守るための養生シートについても少なからず影響がありますが、工事の種類によっては透過性の高いメッシュシートを採用できる場合があります。 工事中に匂いは出る? 特に外壁やバルコニー床部分の塗装をおこなう際には、塗料が発する匂いが一定期間、居住区間に届いてしまう場合があります。 また、塗装に使用する塗料は人体に影響を与えない設計のものや影響がきわめて少ないものを選択できるようにしておりますが、それでも日常的に直接吸引してしまうような状況を避けていただくため、換気時に開ける窓の場所などについて、工事期間中は限定するようなお願いをさせていただく場合がございます。 車や自転車は移動しておかなければならない? 建物を囲む足場の想定エリアが普段のご駐車・ご駐輪スペースと重なってしまう場合や、工事工程において器具や資材などの置き場として駐車場・駐輪場を利用させていただく場合には、車や自転車の移動をあらかじめお願いさせていただくことがございます。 全工事期間のなかの実際のどの期間において、どのような場所が利用不可になるかを事前に告知させていただきます。 大規模修繕中に、別途個別のリフォームなどを行っても問題ない? 大規模修繕の工事期間中、別途居住者様が他の事業者様などへ室内の個別工事を依頼される場合には、当該作業の期間および箇所などによっては作業干渉の影響があり、いずれかの作業や工事が円滑にすすまなくなる可能性がございます。そのため、当該期間中の室内個別リフォームなどを検討されている場合には、あらかじめ管理会社様を通じて詳細をご相談ください。   大規模修繕工事中の管理組合の関わり方はどうなる? 大規模修繕期間中には、前述の居住者様の過ごし方に一部制限がかかることなども含め、管理組合(理事会や修繕委員会)様が中心となって、様々なご協力をお願いしながら工事を進める場合が多くなります。 そもそも大規模修繕工事の計画時においても費用面での居住者全員の協力も欠かせないため、あらかじめ工事について「自分たちの資産の価値を維持する」という共通の目的をもっていただけるよう、組合内と居住者様で意思決定やコミュニケーションをおこなっていただくことをおすすめします。   大規模修繕期間中に可能性がある「過ごし方の制限」については事前に周知が必要 大規模修繕工事において、居住者の方にかかる過ごし方の制限については工事内容によっても異なりますが、本記事では一般的な事例をピックアップしてご紹介しました。 例えば洗濯ものを干せない期間や、駐車場を利用できない期間など、居住者によっては「いきなり言われても困る」という面が大きいかもしれません。 大規模修繕工事を計画する際には、工事内容によって異なる「住民へ周知しなければならないこと」についてもぜひ事前に、修繕専門店へご相談ください。   2024年10月10日 更新

大規模修繕でかかった費用は減価償却できる? 考え方や基準、メリットなどについて解説

マンションやアパートなどの不動産を大規模修繕する際には、かかる費用についての税法上の取り扱いについて悩まれるという声もしばしば聞かれます。検討される際のご参考情報として、基本的な考え方などを解説しています。  工事規模が大きくなり、かかる費用も高額となりがちな大規模修繕を実施する際には、「修繕費になる? 資本的支出として減価償却できる?」といったお悩みや、「どのような工事内容のほうがメリットが大きいか」という考えを持たれているというオーナー様の声もよく聞かれます。 本記事では大規模修繕における減価償却などについて、基本的な知識をまとめて解説しています。 ※本記事で解説している内容は、一般的な税法上の基準・考え方を参考としたものです。例外となる場合もありますので、厳密な判断をおこなう際には、税理士や税務署へ正しい処理方法をご確認ください。    大規模修繕は修繕費になる? 資本的支出になる? 所有している建物に大規模修繕をおこなうにあたって、かかる費用を減価償却するということを検討するにあたっては、まず税法上の「修繕費」と「資本的支出」について理解しておく必要があります。 修繕費とは 税金を計算するうえでの「修繕費」とは、会社が経営において必要となっている「有形固定資産」について、修理や改修をおこなった際にかかった費用のことを指します。有形固定資産にはマンションやビルなどの建物が含まれますが、あくまで売買で利益を得る目的の建物ではなく、自社が事業において使用することが主目的となっている建物であることが条件となります。 修繕費の対象となる「修理や改修」については、通常の経営に必要な機能維持、および原状回復などが該当します。 そのため、大規模修繕においてもその建物の機能維持や建築当初の機能への回復を目的におこなわれる工事にかかった費用については、修繕費として計上されるという考え方となります。具体的な工事内容の例としては、経年劣化を回復するための外壁の塗装や屋上の防水工事、床材の交換などが挙げられますが、この際に例えば明らかに建築当初以上の機能向上が果たされるような、高機能な塗装や部材を使用した場合には、後述する「資本的支出」にあたってしまう場合がありますので注意が必要です。 資本的支出とは 税金を計算するうえでの「資本的支出」には、固定資産の耐久性を高めたり、価値を増加させたりするためにおこなわれた支出が該当します。この資本的支出にあたった場合には、その費用は固定資産の取得原価に加算されることとなるため、「減価償却費」という扱いとなり、耐用年数にしたがって年々、その年の費用として計上していくこととなります。 大規模修繕においておこなわれる工事内容が、前述の修繕費に該当する「原状回復や機能維持」なのか、あるいは資本的支出として減価償却できる「価値を増加させた工事」に該当するのか、というのは判断が難しい部分もあります。 国税庁では、修繕費とならないもの(つまり資本的支出にあたるもの)の判定基準として、3つの例を示しています。 【修繕費とはならず、資本的支出にあたるものの例】 ・建物の避難階段の新設など、物理的に「付け加えられた」部分の費用 ・「用途変更」のための模様替え、改造や改装の費用 ・部品や部材を現状より「品質や性能の高いもの」に取り替えた場合、通常交換より多くかかったぶんの費用 この基準に照らし合わせた場合、例えば外壁塗装をおこなう際に、単に経年劣化で剥がれてしまった塗装を従来と同程度の塗料で塗り替えた場合には修繕費にあたりますが、塗り替えを機に断熱効果が向上する高性能な塗料に変更した、というような場合には、その増えたぶんのコストについて資本的支出と判断される可能性がある、ということになります。 また、マンションや商業ビルなどでバリアフリーに対応するために車椅子スロープを新設したり、オール電化へ改築したりといった場合には明らかに「物理的に付け加えられたもの」「用途変更」などにあたりますので、資本的支出と判断される可能性が大変高いでしょう。 尚、この場合の大きな留意点として、かかった費用が20万円未満の場合には、例え新設や資産向上であっても修繕費のほうに計上しなければなりません。また、20万円以上かかったとしても約3年以内の短期的な周期でおこなわれる工事の場合には、やはり修繕費にあたるなど、細かな取り決めがあります。 ※参考:国税庁「修繕費とならないものの判定」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5402.htm   大規模修繕を資本的支出として減価償却する場合のメリット 大規模修繕でかかった費用を「資本的支出」として減価償却する場合の、建物のオーナーとしてのメリットとしては、「長期間にわたっての節税効果を得られる」という点があります。 例えば、年間家賃収入の総額が1,500万円のマンションで大規模修繕を実施し、工事費用に1,000万円かかったとしましょう。 その他の所得など細かな面は考慮せず単純計算すると、この費用が修繕費にあたった場合では、その年度の経費として1,000万円がまるごと計上され、所得税が57万円ほどとなり、税引き後の所得は443万円ほどとなります。 一方で資本的支出と認められた場合には、およそ47年ほどという長期間に渡って1,000万円を減価償却していくことになるため、約22万円ずつ減価償却するという計算となります。 ただし、この場合に「長期に渡る減価償却」をメリットとして捉えられるか、あるいは初年度に大きく節税効果があり税引き後の所得も増える修繕費のほうがメリットが大きいと感じられるかは、事業の運営状況や方針によっても異なってくるでしょう。   減価償却期間の考え方 大規模修繕でかかった費用が資本的支出にあたった場合、減価償却期間となる年数については建物の種類が関係します。 大規模修繕費用として資本的支出がおこなわれた際には、「新たな固定資産の取得」という考え方となり、基本的にその建物の種類自体における、財務省令で定められている耐用年数に応じた減価償却として計算されるためです。 例えば、鉄筋コンクリート造のマンションの場合には耐用年数は「47年」、木造アパートの場合の耐用年数は「22年」となります。   大規模修繕を修繕費として計上する場合のメリット 大規模修繕でかかった費用を「修繕費」として計上する場合の、建物のオーナーとしてのメリットとしては、前述の「資本的支出として減価償却する場合」でも例に挙げたとおり「修繕をおこなった事業年度で得られる大きな節税効果」があります。 この場合には、その年度で手元に残るお金が単純に多くなるため、事業資金として現金を多く残したい場合などには、大きなメリットとなるでしょう。   大規模修繕の費用が資本的支出・修繕費のどちらに該当するかは基準に照らし合わせてチェック! 本記事では、ここまで大規模修繕費用について「資本的支出」になる場合と「修繕費」になる場合の考え方や、得られる可能性のあるメリットなどを解説しましたが、あくまでどちらの区分として取り扱われるかは法律で定められた基準に照らし合わせてのこととなります。 例えば、「資本的支出のほうが長期的な運用をしやすいな」と感じたり、「修繕費として計上したほうがメリットが大きいな」という考えがあったとしても、希望によって柔軟に選べるという性質のものではありません。 確定申告の際には、国税庁が提示する基準を参照し、適切な申告をおこなうようにしましょう。 万が一、基準を反するような申告があって、例えば税金を減らすために意図的にいずれかに計上するような行為が認められた場合には、法令違反にあたってしまい会社法や法人税法に則った罰則が科せられてしまう可能性があります。状況が曖昧で判断に迷ってしまうような場合には、税理士や税務署へ相談し、判断を仰ぐことをおすすめします。   目的に合わせた大規模修繕をおこなうためには、ぜひ専門店へご相談ください アパートやマンション、工場などの建物を大規模修繕する際の主目的はその不動産の原状回復、機能改善などが大きなところとなりますが、少なからず費用をかけて大規模修繕をおこなううえで「併せて節税効果や長期的な減価償却など、納税上のメリットも検討しておきたい」と考えられるオーナー様も多くいらっしゃるでしょう。   本記事で解説したとおり、かかる費用が「資本的支出」にあたるのか「修繕費」にあたるのかについては法令に照らし合わせることとなりますが、例えばあらかじめ税務署や税理士に確認したうえで、「このような結果となる工事をおこないたい」という希望が定まった場合には、ぜひその旨を修繕専門店へご相談ください。ご希望に沿うプランをご提案させていただきます。       2024年9月30日 更新

マンションや工場などの大規模修繕ってどんな工事内容? 一般的な工事周期についても解説

アパートやマンションなどの建物で実施される大規模修繕では、状況に応じて様々な工事内容が選択されます。本記事では一般的な工事内容や、計画される工事周期などについて解説しています。 アパートやマンション、工場など建物を所有している方にとっては、定期的な大規模修繕で建物の劣化を防止することが大きな課題です。 そもそも大規模修繕とはどのような工事内容を指すのか、どの程度の周期でおこなうべきなのかなど気になっている方に向けて、本記事では基本的なポイントをまとめてご紹介しています。   そもそも大規模修繕ってどういう工事? マンションやビルといった建物において、単なる修繕や補修工事などではなく「大規模修繕」と言う場合には、どのようなケースがあたるのかご存じでしょうか。 実は、建築基準法にて一定の定義がなされています。 建築基準法とは、日本国内において建築物の敷地や設備についての基準などが定められている日本の法律であり、この法律は「国民の生命・健康・財産の保護」が主旨となっています。 以下に、建築基準法における「大規模修繕」の定義を一部要約してご紹介します。 詳しくは掲載リンクより、当該法律をご参照ください。   建築基準法(第二条第十四号、および第十五号)「大規模修繕」の定義(要約) ・建物の主要構造部で、一種以上について過半部分に対する修繕 ・建物の主要構造部で、一種以上について過半部分に対する模様替え 建物の主要部分で大がかりな修繕をおこなうと、ほぼ該当する 上記、定義の要約のうち「主要構造部」が何を指すかというと、建物のなかの壁や柱、床や梁、その他屋根や屋内階段部分といった、建物の根幹を成している部分であり、付加設備ではない部分のことをいいます。 一方で例えば間仕切りとなっている壁部分や間柱、揚げ床(二重床)やひさし、屋外階段などは定義上、主要構造部からは除外されています。 つまり、法律上で「主要構造部」と定義されている壁や床、屋根などのうち、一種類以上の部分について、その半分以上を修繕したり模様替えしたりする場合には、「大規模修繕」にあたる、という理解となります。 一般的に建物のオーナー様や管理会社様がイメージする「大規模な修繕」とほぼ内容が一致するかとは思いますが、建築基準法上の定義として再確認しておくとよいでしょう。 尚、この建築基準法における大規模修繕に該当するような工事をおこなう場合には、諸条件や時期により住宅金融支援機構などからの融資・支援を受けられる場合もあります。 ※参考:e-Gov 法令検索「建築基準法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 ※参考:国土交通省「参考 法律上の手続きと補助・融資等の制度」 https://www.mlit.go.jp/common/001064904.pdf   「修繕」と「改修」はどう違う? 建物に何かしらの工事をおこなう際には、「修繕」にあたる場合と「改修」にあたる場合があります。また、大規模修繕をおこなう際にも、「修繕と同時進行するかたちで改修までを実施する」というようなケースがあります。 この「修繕」と「改修」の違いについて、簡単に解説します。   「修繕」とは 建築から年月が経った建物や、その他なんらかの要因によって劣化部分がある建物、不具合が発生している建物などにおいて、設備や部材の交換や修理をおこなうことを「修繕」といいます。基本的に、これらの交換や修理は「もともとあった性能や機能を回復させる」という目的でおこなわれます。つまり、回復の度合いについてもその場しのぎの一時的なレベルではなく、あくまで「建築当時の水準まで戻す」ということが目指されます。 この修繕については建物において一定の年数ごとなど、長期計画のうえで定期的に実施されることが一般的であり、もしそうではなく局所的な劣化や不具合に対して都度おこなわれる対応の場合には、区別されて「補修」や「小修繕」などと表されることが多くなっています。 「改修」とは もとからある性能や機能を維持するためにおこなわれる修繕に対して、「改修」は主に建物の改良・アップグレードに関する工事を指します。 例えばマンション、アパートなどの集合住宅や商業ビル、工場といった、「人」が利用する建物は、時代の変化、住み方や働き方の変化などによって、求められる設備や機能のほか、住みやすさや働きやすさの水準なども変化していきます。 そういったニーズに応えるため、建物のオーナー様が「よりよい、時代に合った建物」へ更新するという目的でおこなう工事が改修にあたります。 改修をおこなうと、建物は建築当時の初期性能よりもアップグレードされた機能や性能、居住性などを得ることができ、住民の満足度の向上につながったり、入居希望者が増えたりといった多くのメリットにもつながります。   状況ごとに変わる大規模修繕の内容 大規模修繕においては、その建物がどういう状態にあり、どういった修繕ニーズが生じているかによっておこなわれる工事内容が異なってきます。 場合によっては複数の工事内容を同時におこなう必要性もあるでしょう。以下では、代表的な状況ごとの具体的な工事内容例をご紹介します。   外壁や屋根の老朽化への対応 コンクリート部分のヒビ割れといった、建物の主要構造部において老朽化による不具合が生じている場合です。 コンクリートのヒビ割れに対しては、エポキシ樹脂や可とう性エポキシ樹脂を厚さ10cm程度で覆う(シールする)「シール工法」という方法が多くもちいられます。 また、あわせて防水性能を高め、当該部分の新たなヒビ割れ(ヒビの広がりなど)にも対応できるように、当該部分を一度ダイヤモンドカッターなどでU字型にカットしたうえで、そこにシーリング材を充てんする「Uカットシーリング工法」がとられる場合もあります。  その他、老朽化の箇所や規模によって「ボンドシリンダー工法」や「HSS工法」など、様々な選択肢のなかから最適な手段が選ばれます。 モルタルやタイルの浮き・傷みへの対応 壁や床部分などでモルタルやタイルの浮きや傷みが生じている場合にも、状況に応じて様々な工法の選択肢があります。 例えば下地となるコンクリートの部分に欠損がみられる場合には、ヒビ割れの場合と同じくエポキシ樹脂を充填し、モルタルの浮き自体への対応としてはステンレスピンを併用した「ボンドピンニング工法」がとられます。タイル陶片が浮いていたり傷んでしまっている場合には、アンカーによって再固定する「MUS工法」がとられるほか、タイル自体を張替える場合も多くあります。 屋根の防水層の劣化への対応 建物の屋根や屋上部分の防水性能が落ちてしまっている場合には、原因によって様々な対応がとられます。 保護塗料が摩耗してしまっている場合には、新たな保護塗装をしなおします。 防水層を成すシートが摩耗・損傷している場合には新たな塩ビシートやゴムシートに貼り換えます。そのほか、もし伸縮目地の飛び出しが起こってしまっている場合には液体状のウレタン樹脂を充填するなど、現状で採用されている防水機能やその状況によって、最適な防水手段が選択されます。   大規模修繕が必要になる周期ってどのくらい? アパートやマンション、ビルなどを新築して以降、果たしてどの程度の周期で大規模修繕が必要になるものでしょうか。 この点についてはもちろん建物がある環境や使われ方、気候の影響、そのほか外的要因にも左右され、時期や回数に一定の決まりを示すことはできません。 建物の目的や劣化状況に応じて所有者や各管理組合などが随時判断していくこととはなりますが、国土交通省では主にマンションについての大規模修繕に関係するガイドラインを公開していますので、ご参考までに概要をご紹介します。    当ガイドラインでは、建物の快適な居住環境の確保、資産価値の維持や向上をはかるための修繕工事の重要性が示されており、標準様式を基にした長期的な修繕計画書を作成することが推奨されています。 計画期間については、「30年以上で、かつ大規模修繕工事が少なくとも2回含まれる期間」といった最低限の目安が提示されており、あわせて新築マンションの場合には推定される修繕工事項目ごとに建物の仕様や立地条件などを考慮しつつ設定、既存マンションの場合にはさらに建物や設備の劣化状況を随時調査・診断しながら設定というようにガイドされています。  一般的に、アパートやマンション、ビルや工場などといった建物では12〜15年位の間隔で大規模修繕をおこなうよう計画し、さらに劣化個所や故障個所の発生に応じて判断していくということが多いでしょう。 下記リンク先のガイドラインもぜひ参考にしていただきつつ、建物ごとに最適な大規模修繕計画を立ててみてください。  また、大規模修繕工事の際にはその時代にあわせた、耐久性や防汚効果が従来より優れた新技術・製品などをもちいることで修繕周期を延ばせる可能性もあります。長期計画時には、ぜひ修繕専門店へご相談ください。時期にあわせた最適なアドバイスをおこなわせていただきます。  ※参考:国土交通省「長期修繕計画標準様式 / 長期修繕計画作成ガイドライン / 長期修繕計画作成ガイドラインコメント」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001747006.pdf   大規模修繕工事の事例 最後に、建物の種類ごとの大規模修繕工事内容について、いくつかの工事事例やかかった日数などを簡単にご紹介します。 計画時や検討時、具体的なイメージを持っておきたい際などにぜひ、ひとつのご参考となさってください。   マンション大規模修繕の一例 ・築30年、3階建てのマンション……建物全体の高圧洗浄、および塗装(外壁、廊下天井、エントランス天井や各戸の玄関ドアなど)、防水工事を実施。工事日数50日間 ・築34年、5階建てのマンション……屋上防水改修工事(既存防水層の撤去、新規ウレタン防水、改修用の排水ドレン取付など)を実施。工事日数30日間 アパート大規模修繕の一例 ・築古物件、新築以来一度も改修されていないアパート……塗装工事による外観のモダン化、および防水工事、左官工事や砂利敷工事などを実施。工事日数36日間 施設建物大規模修繕の一例 ・RC構造、3階建ての介護施設……既存防水層の撤去、下地清掃、新規ウレタン塗膜防水、改修用ドレン設置、配管架台の移動などを実施。工事日数30日間   大規模修繕で必要な工事内容については、ぜひプロにご相談を アパートやマンション、ビルや工場などといった建物では定期的な大規模修繕が求められます。どのような内容の工事をおこなうべきかについては建物のどの部分がどのように劣化しているかによって異なり、また修繕をおこなうべき周期についても、建物がある環境や使われ方、天候など様々な点を踏まえ検討しておく必要があります。 大規模修繕を具体的に計画される際には、最適なプランを選択できるようぜひ修繕専門店へご相談ください。   2024年9月20日 更新

藤沢市密着1,700件以上の豊富な施工実績

私たちリペアウィズは藤沢市地域密着のアパートマンション、工場、施設の修繕・外壁塗装・防水工事専門店として近隣地域の皆さまに信頼され、安心して修繕工事をご依頼いただける会社を目指しています!

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